アバスチン(中外製薬)

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アバスチン(中外製薬)

ベバシズマブ(分子標的薬)


アバスチン(中外製薬)

2007年に承認された世界初の血管新生阻害薬。 他の抗癌剤と併用することでよい治療成績が得られている。

癌は増殖するに伴って、自分自身に栄養を供給するために血液を送りこむ血管 を新しく作ります(血管新生)。 アバスチンは、この血管新生を促すために癌細胞が分泌するVEGFというタンパ ク質に結合して、血管の新生を抑え、 栄養を行き渡らせないようにして、増殖のスピードを低下させるはたらきがあり ます。

また、癌そのものの異常血管を修復して正常化するはたらきもある。 このことにより抗癌剤が癌に届きやすくなり、治療効果の増大を期待できる 。


【対象】

治癒切除が不可能な進行・再発の大腸癌。 日本では、乳癌に対する臨床試験が進行中。

現在、進行・再発の大腸癌に対しての、第一治療は FOLFOX療法(フルオロウラシル+レボホリナート+オキサリプラチン)と FOLFIRI療法(フルオロウラシル+アイソボリン+イリノテカン)の3剤併用療法 ですが、 これにアバスチンを上乗せして使う療法が世界的に推奨されており、 日本でもFOLFOX+アバスチン・FOLFIRI+アバスチンが第一治療となりつつある。


【副作用】

出血、血栓症、消化管穿孔、創傷治療の遅延、血圧上昇など。 抗凝固剤の使用、血栓塞栓症の既往のある場合は出血のリスクが高く、注意が必 要を要する。

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