メトトレキサート(代謝拮抗剤)
メソトレキセート(ワイス、武田薬品工業)
「葉酸代謝拮抗剤」に分類されるメソトレキセートは、約60年前に開発された大変に古い抗癌剤です。 メトトレキサート(MTX)とは、葉酸代謝拮抗剤に分類される抗悪性腫瘍薬、抗リウマチ薬。 葉酸を活性型葉酸にする酵素の働きを阻止することにより、核酸合成を阻止し、細胞増殖を抑制する。 現在は、白血病と絨毛性疾患に加えて、他剤との併用で、乳癌、胃癌、膀胱癌、肉腫、悪性リンパ腫の治療に用いられている。 癌以外ではリウマチの治療薬としても使用されている。 副作用の軽減のためにロイコボリンという薬と併用することが多いのが特徴です。 これをメトトレキサート・ロイコボリン救援療法という。
【対象】
急性・慢性白血病のほか、絨毛癌などの絨毛性疾患に用いられる。 (急性白血病や悪性リンパ腫における中枢神経系への浸潤などには、ロイコボリンと併用。) 乳癌、胃癌、膀胱癌、肉腫、悪性リンパ腫
【副作用】
口内炎、嘔気、嘔吐、血圧の低下 骨髄抑制、腸炎、肺線維症、肝障害 血圧の低下 免疫力低下による易感染
メトトレキサート併用療法
●CMF療法
●M-VAC療法
●メソトレキセート・ロイコボリン救援療法
●メソトレキセート・5-FU交代療法
注意点
非ステロイド抗炎症薬やスルフォンアミド系血糖降下薬、 抗生物質のテトラサイクリンやクロラムフェニコール、 抗てんかん薬のフェニトインなどと併用すると、メトトレキサートの副作用が強まる恐れがある。